屍句会報2021年3月5日(金)

一回戦「のびるもの」

「緊急事態延長記念ということで伸びるものです」

◇ぷつくりと頬ふくらませ入学す  翼

◇レセプトが合わず泣きつつわらび餅  桃猫

「レセプト、医療事務の計算業務」「計算が合わなくて残業になるってことね」

◇納豆の賞味期限や三つ葉添う  ゆり子

「賞味期限過ぎちゃったけど三つ葉添えたら消毒になるっていう」「古くなると糸引かなくなるよね」

◇「スーパーびんびん」の方を選ぶ  風の日の扉

(爆笑)「勃起薬の話」(笑)

◇花を敷き倒れし人の涎かな  遊鬼

「酔いつぶれてる」「花を敷くっていうのは本当に花の上で倒れているんだね」

◇心願の数多落として遍路道  健一

「心願ってなんだろうね」「道のりが伸びるのか」「心願っていうのは願い事ですね」

◇屁貼剥ぐ上げても下がるトランクス  いもとやへえ

(笑)「目張り剥ぐ、春の季語」「ちんこ隠す意味もある?」「上げても下がるが面白い。ゴムが伸びちゃった感」

◇落ちきれぬアメーバ赤痢(せきり)春の川  桃猫

「ガンジス河?」「便が血便で粘液状になって落ちないんです」「解説ないとわからないよ」

◇裏垢の伸びる乳首や梅のグミ  菊池洋勝

(笑)「グミを噛んでたら裏あか女子の伸びる乳首が…笑 裏垢っていう言葉持ってきたのが面白いね」

◇如意棒で乾かしている春ショール  とみ

「おー」「上手い。下ネタの方でなく如意棒なんだね」「春ショールじゃなくて坊さんの袈裟とか面白い。春ショールもいいね」「夏目雅子のイメージ」

◇春先の目やに糸引く朝(あした)かな  初穂

「分かりますね」「花粉症」

◇ラーメンの残り汁からつくしんぼ  きもと

(爆笑)「どんな」

◇手を振っているがなかなか発車しない  風の日の扉

(爆笑)「ぷるるるってベルが鳴って手を振ってもドアが」「ハッシャってちんこかと思った」(笑)「これ季語が隠れてていいね。出会い別れの春だって分かる」

◇春雨がドレッドヘアに乗ったまま  龍

(笑)「これ食べ物だったらうけるね」「春の雨が吸収しないのかな」「食べ物面白いね」

◇ホウレン草ジュノンボーイになりたくて  桃猫

「ほうれん草はポパイのイメージだね」「今のジュノンボーイは中性的なイメージだからね」

◇ストレッチマンのびーるのびーるストップ

(爆笑)「そのまんまじゃねーか」「ストップは監督のだったら面白い」「後ろで障碍者がわちゃわちゃしてる・笑」「隠語だからね」

◇一歩づつ精気吸い取りゆく蚕  夢の二

「繭ごもりしてる感じ」「普通の蚕はぴちぴちしてるけど精気を吸い取りそうな蚕」

◇ピザ囲み見知らぬ人と花見かな  ゆり子

「ヤリサーのパーティーでありそう」(笑)「昔やりまくってたからね」「花見とか花火ってみんな食べ物くれるんだよね」「ジュディマリっぽい」

◇いけなくて二回延長する弥生  翼

「これは風俗の句。発射できなくて、ごめんあと十分あと十分って」「弥生が女の名前」「いまどき源氏名で弥生っているかなあ」(笑)

◇三月やここまで届く陽の光  健一

「なんかいいね」「太陽の角度が」「石田波郷も入院中に足の裏に日の当たるという句を詠んだ。その感じだね。甲村さんも入院したらいい・笑」
※ 病者睡て足裏くろし梅雨晴間 石田波郷
(他に見つかったらコメントください)

◇ちんちんをチャックに挟む  風の日の扉 

(爆笑)「いってえ。押さえちゃった」「痛いだけだよ」(笑)

◇婆様の春挽糸や色淡し  健一

「耳から神経出ちゃった・笑」「春挽糸ってなんですか?」「新しい繭ができる前に去年の糸で引くことです」「ああー」

◇右曲がりですか左曲がりですか  風の日の扉

(笑)「伸びてない」「このセリフを言う機会ある?」「中学生とか…」(笑)

◇日永かなまつ毛に乗せしつまようじ  初穂

「まつ毛が長い人の特技。まつ毛長い自慢」

◇聴牌の気配カップ麺にお湯  翼

「お湯入れられずじゃない?Mリーグ観ていてテンパイ来そうで画面の前から動けない…」「ずっと待ってて食べれない」「それならカップ麺冷めてとかがいいんじゃない」

◇由美子先生、会場は5時までなんですが  風の日の扉

(爆笑)「面白い」「二人で延長?」

◇春めいて大黒柱に刻む跡 とみ

「三月だじゃら自分の身長をカッターとかで刻む」「陽春のだと明るくなるね」

◇締め切りを三つ抱えて麦を踏む  ゆり子

「麦を踏んでる場合じゃないだろ」「でもこの唐突感が面白い。農業新聞。農業赤旗」(笑)

◇あやとりでゴムを作りて春の風  桃猫

「あやとりで亀とか作った」「橋は知ってるけど」「ちゃんとブリッジかかってる超高度な橋」

◇ガムに味なくなっている春愁  翼

「上手すぎるなあ」「よく合ってるけど」「老人の句。だめだこんな句作っちゃ」(笑)

◇今日何もできなくなって伸びをする  はくのがわ

「春感があっていいんじゃないかな」

◇踏まれない高さに伸びてつくしんぼ  翼

「上手い。踏まれる高さ、踏まれない高さ、ここまで伸びたら踏まれないでしょと誇っている」

◇愛人に格上げされた花満開  桃猫

(笑)「セフレから愛人に格上げ」「満開~」「なにが伸びたんだ」

◇バキュームフェラめっちゃちんぽが伸びている  はくのがわ

(爆笑)「伸ばすために吸ってるんじゃねぇ」「勃たないから・笑」

◇サッポロ一番の一時間後  きもと

(爆笑)「伸びるわ~」「上手いねえ」

◇花魁の年季が空けず春火鉢  遊鬼

「設定が古いなあ・笑」「あざとい」「残っちゃったとかけてる、あいつは借金が少ないから年季が空けた」

◇一応、如意棒を持ってゆく  風の日の扉

(爆笑)「ありそうでないのがいい・笑」「ゼロ次元でひたすら川沿いを歩く『三蔵法師ごっこ』なるものがあった」

◇米飴の粘りが増して春炬燵  遊鬼

「食べたことないからなあ」「炬燵の中で発酵させるんです」「へー」「レシピ俳句」

◇新学期毎週末のオンザ眉  きもと

「ぱっつんにするため毎週日曜日に前髪を切る。月曜に綺麗なオンザ眉。4月にぱっつんキャラになろうと決めた」

◇水洟のブエノスアイレスまで届く  翼

「アルゼンチンか。意味わからない」「ブラジルって言いたかった」「じゃあリオデジャネイロにしたら」

◇業績を異常に伸ばす新社員  遊鬼

「いいじゃん」(爆笑)「悪く言われてる」「良い人材がいたけど産業スパイとか」「言い方が面白い」

◇福耳の爺さんがいる春の蝶  翼

「坊さんがいいかもな」「ああ、上手いね」

◇裏モノの屁は鼻の下雛あそび  いもとやへえ

「裏物って一般的にモザイクのないアダルトビデオ」「屁が全然分からない」

「雛遊びも・笑」

◇春だなあこんなに草が伸びてるぜ  

「wをいっぱいつけてほしかった」「ああ、ネットスラング」

◇夕永しゆさゆさ揺れる梅の花  初穂

「梅の花が重いかなあ。ちょっと共感得にくいんじゃない?」

◇咥えてるゴムが伸びてく新社員  遊鬼

「いじめじゃない?びーん、ぱってやるやつ」「ああ、そっちか」(笑)「昔のいじめ」「電撃ネットワーク」

◇ラブローションさりげなく持つ春の蝶  桃猫

「急に蝶でキレイにしても」「使い捨てパックがいいんじゃない?」「一回分のラブローションがいいね」

◇筍の歯切れの悪し春の雲  初穂

「筍を食べてる感じかな」「歯ごたえはいいけど切れない」「硬くなっちゃった」「支那竹にしたらいいね」「古い昭和の言い方でいいね」「横浜っ子はわざと言う・笑」

◇大試験勃起がおさまらぬままに  遊鬼

(笑)「前の子のうなじが気になっちゃって」「集中できねー」「修正液が出そうです!笑」

◇先輩とサウナで競う春の昼  龍

「入ってる時間が延びる」「俺、パイセンがいいね。同僚は?春の感じ」「春のマウント祭り」

◇百歳の伸ばせし背中崖のごと  初穂

「こういう感じの人いるね」「死んで寝かせたら以外と伸びる」

◇遠足やねるねるねの色真青  遊鬼

「いいね」「ねればねるほど色が変わる~」

◇モッツアレラチーズの伸びや春温し

「あんま伸びないよ」(笑)「あっためると伸びる」

◇愛液を吸えば光りぬ春の月  翼

「これはどうだろう。飲むよって言うの?」「綺麗な句だろ、お前ら経験が少ないんだよ」(笑)

◇指ひとつなき父作る蝶の影  夢の二

(笑)「伸びない、芋虫のまんまじゃねーか」「だからヤクザのお父さんが、第一関節とかじゃなくて三回くらい失敗して根元からなくて」「プレス工場にドラえもん多いからな」

◇カップうどん作って寝てたら麺伸びた

「さっきのサッポロ一番が面白かったな」

◇精液がだらりと垂れし花衣  遊鬼

(笑)「綺麗だけど…」「綺麗じゃねーよ!」(笑)「だらりが言い過ぎかな」「口から出ちゃったんだよ」「ほんのちょっとの方がエロい」「遊鬼さんです」「アナルか」(笑)

◇たまきんを伸ばすももんが春の風

「ジャングルの王者ターちゃんのね」「…えっとどういうテーマですか?」(笑)「伸びる」

二回戦「穴のあるもの」

◇大人にも乳をあげたる春の宵  桃猫

「社長とかの赤ちゃんプレイ?」「それなら社長にしたらいいね」

◇画鋲の穴を春の壁が吸い込んでいる  おがわ

「四月とか春とか貼るものが増える」「例えば引っ越しするとゴミの日が変わる」

◇使い道知らぬ穴かな雛の首  菊池洋勝

(笑)「小佐治が遊ぶ・笑」「人形とかを性的玩具にする人いるからな」

◇鼻穴を繋げる薬春埃  初穂

「花粉症を通す薬」「えーそうなの?普通に左右の穴を牛みたいに繋げるのかと思った」「「鼻炎の人は分かる感覚」

◇シーサーの耳が折れた  風の日の扉

(爆笑)「穴が出現したってことか」

◇鼻の穴三つある人春の風  

「人体改造ってこと?」「鼻ピアスの可能性あるね」

◇呼吸器の管の穴より太きもの  菊池洋勝

「ものか」「呼吸器って意外とでかいよね」

◇春の風トイレのドアにある隙間  おがわ

「隙間風だな・笑」「上下のことかな」「春光の方がいいんじゃないかな。風より」

◇コンセントの左右の違い春灯  桃猫

「日本のコンセントは大体右が長い」「右曲がりですか。左曲がりですか」(笑)「施工のときプラスを長い方に合わせる」

◇体内にGPS埋め込まれてます  風の日の扉

(笑)「未来の性犯罪者対策」「マイクロチップ的な」「人体財布とか。酔っぱらっても失くさない」

◇ドアの向こう行けぬ靴下春の雷(らい)  喜奈子

「靴下に穴があって恥ずかしくて隣の部屋に行けない」「春の雷はやりすぎだ」(笑)「すごい描写」(笑)

◇床ずれの穴の傷の艶(なまめ)かし  ダリア220

「リアルで、なにもない」「看護日誌」「脊椎カリエス」「艶かしが他人事だろ」(笑)「たしかに」

◇中耳炎再発三寒四温かな  翼

「虫になっているから字の間違いじゃないかな」「虫垂炎だった」

◇課長をお母さんと呼んでしまった    風の日の扉

(笑)「こないだ?昔?出なかった?笑」「先生みたいな」「お母さんを穴と呼んでしまった、とかサイテーだな」(爆笑)「うちの穴がよー」(爆笑)

◇針落とすレコードは春屁謡曲  いもとやへえ

(笑)「いいね拓郎の感じがする」「屁の謡(うたい)かもしれない」「四畳半フォークの感じもする」

◇遠足や先生の落ちる穴のあり  遊鬼

(笑)「めっちゃいい」「ベトナムか・笑」「ゲリラ映像」

◇コンビニのおつりで五百五十五円  翼

「あー」「穴どこ?」「五十五円の硬貨に穴が」「え?五百円は?」(笑)「五十五円でよかった・笑」「最近、現金使わないからわかんなかった」

◇穴あきの靴下を履き渡り漁夫  遊鬼

「上から俳句。微妙に労働者をバカにしている・笑」「穴のない、がいいよ」

◇春銭湯お腹にメルセデスのマーク

「ベンツの逆Y字があった?」「妊娠線?」「ギャランドゥ」「手術の痕のことでした」

◇穴という穴塞がれて日永かな  菊池洋勝

(笑)「どんなプレイ」「日永がすごい。面白い」「鼻とか耳とか全部塞がれて…」「肌で日永を感じる」「SM俳句かな」「菊池洋勝さん」(爆笑)「放置プレイ」

◇ピアス二度開けて塞がる鳥雲に  桃猫

「俳句甲子園だったら佳作くらいだな」「開成の一年生ぽい」「季語も」

◇春愁や当たる馬券は穴ばかり  龍

「いいじゃん。愁いてんじゃねーよ」(笑)「春興という季語があってほとんど例句はないけどそういうのもいいね」

◇勢いで買った寝間着のTシャツ  風の日の扉

「あー彼氏シャツ」「脇に穴が空いてたんかね」「乳首のところ鋏で切られて」

◇荊の芽穴は女だけと思うな  夢の二

「おっいいね」「薔薇族」

◇啓蟄や台湾産のパイナポー  翼

(爆笑)「いいね」

◇鼻ピアスマスクで隠す新社員  とみ

「俺も髭伸ばしてる・笑」「俺は隠したことない」

◇虫食いのこはごは剥がす春キャベツ  喜奈子

「こわごわ」「なんかいるんじゃないの?なんかいるんじゃないの?笑」「かわいいねえ、卵産んだねえ」(爆笑)「心が病んでるよ」「農薬使ってない良いキャベツ」「それしか食べてないから虫も美味い。マイタケ虫はマイタケの味がする」「へー」

◇タコ足のひとつ空きたる春の闇  翼

「これ上手い。タコ足配線で満タンかと思いきや一つ空いてた」「テレビの裏とか」「洋勝への挨拶句だ」「あー」「まだ使い道があるぜって」

◇男にも穴のありけり花疲れ  遊鬼

(爆笑)「ふざけてんじゃねえ・笑」「掘られて」「疲れてんじゃねえ・笑」「突かれ?バカヤロー・笑」

◇陽炎や最内すくうもの見えず  健一

「競馬の話」「ホクトベガが勝ったエリザベス女王杯を思い出しますねえ。泥んこの中を見えないのにするすると…」「すくうっていうのは?」「抜くっていうことかな」

◇春光に黄色く透けり鼻の穴  喜奈子

(笑)「鼻水が見えたってことかな」「黄色が汚い・笑」「デートでランチとろうとマスクとったら鼻の穴が黄色かった」(笑)「春光って景色のことだけど俺は光で使っていいと思う。由美子先生は気にする・笑 俺は怒られたことがある。由美子先生に・笑」

◇新社員穴兄弟と判明す  遊鬼

(爆笑)「サイコー」

◇靴下の穴より覗く春ネイル  龍

「春の色にしたら普通に分かる」「たしかに。穴が空いているのにオシャレしているミスマッチ感がいいかも」

◇三回目で入りました  風の日の扉

(爆笑)「投稿系であったな」

◇雀卓に詰まったままの索子(ソーズ)牌  夢の二

「なんでソーズ牌なのか。ピンズーの方が詰まりそう」

◇褥瘡の穴の深さがつくしんぼ  桃猫

「床ずれのこと」「深すぎだろ」「骨が見えたらにしたら」「昔の老人ホームではそれくらいの深さもあったんです」
※褥瘡(じょくそう)

◇鼻にピアスを開けてきた  風の日の扉

(笑)「俺、イグザイルに入りたいっすよ」(爆笑)

◇尿道を貫いてきて風光る  翼

「これ性病かな。膿の…おしっこかな」「おしっこだよ!」(笑)「気持ちいい句なんだよ。風光るなんだから。膿にするな」(笑)

◇修二忌や6センチまで拡張済  遊鬼

「寺山修司」「インチにしたらいいかも」「6インチは大きすぎだよ・笑」「遊鬼さんです」「アナル拡張ってよくいいますよね?」「よくは言わない・笑」

◇穴の開いた靴下に雨は泣く  てつお

「みんな穴の開いた靴下だなあ。出し尽くしたろ・笑」「靴下湿っていてぴえんみたいな」

◇摘便の時間となりぬ霾(よな)ぐもり  遊鬼

「うんこを指で取るの」「ナースさんがとるんだ」「ガチガチの便秘だと」「へーそーなんだ」「遊鬼さん」「お前か。6センチがなに言ってんだ・笑」

◇春の蚊をよけて煙管を叩きおり  翼

「灰を落としてカーンと」「灰皿にいた奴が可哀そうだから」「いつもの位置だと殺しちゃうから5ミリくらいよけて灰を落とす」「一茶みたいだろ?」「木魚の句は?」「漱石」
※ 叩かれて昼の蚊を吐く木魚かな 漱石

◇すーすーしてる心臓に開いた穴  初穂

(笑)「どっきり感があって面白い。俺たちは身近にいるからリアルに感じるけど」「比喩表現」「こっちに色々ありすぎて比喩が通じなくなってるだけで」

◇受付がおじさんに代わっていた  風の日の扉

(爆笑)「心に穴空くよね」

◇穴のある問題見つかる大試験  遊鬼

「ニュースになるよね」「正解のない歴史問題とか」

◇蛇穴を出づや徳政令を待つ  桃猫

「徳政令って借金チャラのやつ」「恩赦とかで借金只になんねーかなって」「昔は金(きん)だったから、なくなっちゃったら、それしかない」

◇滲む血に春の乳糖不耐症

「牛乳を飲むとすぐにお腹ごろごろしちゃう」「血便が出るのかな」「そんなになるまで飲むなよ!笑」「春のも…」「無理がある・笑」

◇耳穴にオリーブオイル垂らす春  桃猫

「インドのアーユルヴェーダ」「モンゴルの拷問で溶けた鉄を耳に入れるんだよ。それを生き残ったのが白鳳だから朝青龍とか。強いに決まってる」(笑)

◇朧夜のことは記憶にございません  翼

「政治家の答弁」「賄賂を受け取った日とか」「どこに穴があるの?」「政策」(笑)

◇この穴も良いか良くない春の闇  桃猫

「この穴も良いか?良くない!」「彼氏いるからアナルにして」「春の闇」「春は青カン」「平安時代」「わらわのお尻の穴は駄目ぞよ」「膣だけにしてけろ」(爆笑)

◇細胞の穴の数を数えている  はくのがわ

「スタップ細胞はあります・笑」「顕微鏡でも数えきれないよ」「寝ている人の細胞を数えるの」

◇ストッキング破りでお願いします  風の日の扉

(爆笑)「わくわくメールを送ってくるんじゃない!うちはマッチングアプリじゃない・笑」

◇天皇賞大穴狙いで前祝い

「春の天皇賞」「飲み屋のばばぁが頼んだのを買わなかったやつがいて大変なことになって」(笑)「泣いて謝ってたよ」

◇温かき穴の中にいる春愁  遊鬼

「違う女とやりたくなったんだな」「遊鬼さんです」「ホモは乱交ベースだもんな」

◇右乳首含ませ朧月見上げ  桃猫

(笑)「限定いらない・笑」「右でも左でもどっちでもいい」「穴は?」「陥没乳首かも」「桃猫さんです」「定型を大事にしたかったんです」

◇マンホールに吸いこまれゆく春の夢  遊鬼

「これいいんじゃない?」「よくあるパターンではあるけど。空から落ちるとか」

◇春嵐一番人気を巻き上げし  健一

「巻き上げってひっくり返すこと」「大穴ってことね」「こないだも下村がさ…」「春嵐は荒れるってことだね」

◇飲み会で穴あき靴下履く上司  初穂

(笑)「「一番素朴だ・笑 これが穴あき靴下シリーズ総決算」(笑)

◇体重でドンキーコングの穴落ちる

「これどういうこと?」「ボーナスステージ行くんだよ」

◇コンセントの脇に光る携帯かな  てつお

「充電中のスマホ」「着信とか来て光ってる」「ガラケーの光るアンテナあったんだよ」「発光するの」

◇ぶち切れて開けた穴がそのまんま

「五十嵐だね」(笑)「家にでっかい穴がある」「引っ越したら大丈夫」「大丈夫じゃねーよ・笑」

◇太陽に穴があいたら中身が出る  おがわ

「俳句としていいね」「太陽にぶちまけられてあったけぇ」(笑)

◇春一番ダートコースを吹き上げて  健一

「同じようなのを見た・笑」「競馬しかないじゃん」「靴下と競馬」

◇洞窟の中に住もうか春の闇  初穂

「土管に住もう」(笑)

◇ハチノスはお肉だと今朝知らされた

「牛の消化器官。第三か第四の胃」「トリッパっていう料理あるね」

◇春の風ピアスの穴を通過中  初穂

「既視感があるなあ」「老人が若者を見るとき茶髪ケータイピアス」

◇蜂の巣を叩いて逃げる登下校

「いぇ~いって・笑」「叩くっていうか石投げた」「俺このへんの傷みんなそう。叩いて落として逃げる。4か所くらいやられた」「エクストリーム登下校」(笑)

◇馬刀(まて)貝のどこまで潜っても地球  翼

「馬刀貝って?」「縦長の貝」「あー面白いかも」「実際は浅いところに住んでるんだけどね」

以上で句会終了~~!!

最後までお読みいただきありがとうございました!!

【お知らせ】祝・菊池洋勝句集「聖樹」発売


屍句会に参加してくださっている菊池洋勝さんの句集が発売になりました。
Amazonにて購入できます。

病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広過ぎるのである。
– 正岡子規「病牀六尺」より –

病床で執筆した子規の晩年に自分事を重ねる著者の第一句集。
北大路翼氏の屍派や、毎週web句会などのネット句会の入選句を含む280句を収録。

序文 津野利行
跋文 北大路翼
表紙 脇野あや

【著者自選句】
竿竹の限りに干せる日永かな
夏座敷超合金が払ふ邪気
一方通行の花屋薔薇を売る
首一つ開けたる窓や梅雨に入る
新生姜漬ける会社へ就職す
波の来る遺書を見直す誤字脱字
被災地の天皇陛下着ぶくれる
山法師重き図鑑の返却日
病棟の消灯時間聖樹消ゆ
悴む手よりスマホ決済の音

商品ページより引用
2018年1月 栃木県内の自宅にて北大路翼と初めて面会(作中P.94の出来事)
2018年8月 医学生のボランティア3名ととも上京 都内を巡った
2018年8月 本作表紙を書いてくれた脇野あや(左上)の個展にて

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です