正解は「新酒酌む」
田舎の光景として、自然に稼ぎで序列がつく姿が想像される。
畑が広い家や地銀、教員、公務員などが上座を占めるのだろうか。
零回戦のあと浴衣吟行に出る。
街中で浴衣の集団が居れば特殊な人々に見えるかも知れないが、歌舞伎町においては、かえって違和感が無い。
一回戦「歌舞伎町浴衣吟行」
◇マドンナのいる覗き部屋秋扇 遊鬼
「季語が難しいよね」
◇ネオンほぼ腐った青春みたいな色 おがわくん
(笑)
◇浴衣美女の足首にトトロのタトゥかな 光音座
「語順変えた方がいい。トトロのタトゥからはじめて」「中トトロ、可愛い」
◇新宿のネオン街にもある無月 桃猫
「ありがちかな」
◇レッドブルこけしの如き初秋かな 企鵝(きが)
「手足がもがれて翼が生えてる」「面白い」
◇小佐治さんにも甚兵衛くらい着てほしかったな 也屁
(爆笑)「コメントでした」「チャリティであげちゃった」(笑)
◇ママチャリのウーバーイーツ秋暑し 企鵝(きが)
「季語が動くね」「もっと貧乏臭い季語がいい」
◇たちんぼの薄すぎ甚兵衛ゲロの風
(笑)「どんな風だよ」
◇山河哭かず滴りもせず祖国恋し 光音座
「中国には今日は行ってないよ」(笑)「この動画を見て思い出したのか。特殊な吟行だな(笑)」
◇秋暑し大きな黒人警備員 遊鬼
「大きいより、でっかいがいい」
◇行く人と座る詩人と盆の月 桃猫
「詩人をもっとゴミのように詠んだ方がいい」「行く人と俯く詩人、とか」
◇パパ活や話題が昭和の凶作で
「平成3年だっけ」「タイ米は不味かった、こんなん食い物じゃねえと思った」
◇パーキング入れずに月影の路駐 たろりずむ
「路駐ってそういうことだから前半いらない(笑)」
◇花園の裏路地から腐海の匂う 光音座
「確かに海臭い」「腐海って地獄にある場所だよ」
◇俳友の背中見送る秋暑し 洋勝
「季語が重い、戦争の別れみたいになってる(笑)」
◇黒人が見てくる速攻そっぽ向く 風の日の扉
(笑)「これいいんじゃない?」
◇アラブ人もマスクしている歌舞伎町 桃猫
「アラブ人は顔隠すもんだからな」
◇古酒の出る会員制の焼鳥屋 遊鬼
「一本五千円くらいするから」「ヤクザ断るための会員制の店も多い」
◇黒人のムスクの残る秋の露地 翼
「香水」
◇黒人の扇ぐ手の平オセロかな
(笑)「これは馬鹿にしすぎ」「三鬼に 黒人の掌(て)の桃色にクリスマス ってあった」
◇石段に座して覚える残暑あり 小佐治
◇今の人風の日の扉っぽくね? 風の日の扉
(笑)「みんなどういう人想像してるんだろう」
◇マスク越しLの発音聞き分けり 企鵝(きが)
「ローションじゃない、ローションだよ(笑)」「黒人はLの発音がきつい」
◇吐瀉物の染み込む道路秋の月 桃猫
「初めて歌舞伎町を詠んだ人の五十点の句(笑)」
◇浴衣妖し優美な死骸らの遊軍 光音座
(笑)「我々のことだ」「死骸(笑)」
◇下駄の音の時短の店に響きをり 企鵝(きが)
「下駄の音 でとめたほうがいい」「げたのね かも」「の、をつけない方がその方が店と外の対比が出る」「素晴らしいね」
◇百合柄の浴衣で聞く自爆テロの報 光音座
(笑)「やっぱすごいな」
◇からころと下駄の集団秋暑し 桃猫
「これ普通だな」
◇持ち帰りだけの居酒屋新豆腐 遊鬼
「これはいいね」「さすがレシピ上手い」
◇見回りをシカトして食うアイスかな 翼
「シカが言い過ぎだから、やり過ごして、とか気にせず食べる、がいい」
◇虫鳴くや外国人はマスクしろ
(笑)
◇社務所にも虫いて花園神社かな 遊鬼
「花園神社の必然性が」「靖国なら必然性が生まれる」
◇黒人の関東訛り秋灯し たろりずむ
「面白い。黒人が東京の言葉をしゃべっている。関西の人からの視点」「めっちゃ安いじゃん」(笑)「標準語がむかつくっていう」「秋灯がどうしても和風になるから難しい」
◇随三、浴衣着てへんやないか、はよビール買うてこい 也屁
(笑)「異議なし」「季重なり」「ハラスメント句」
◇What’s up?にWhat’s down?と応え歌舞伎町 光音座
(笑)「元気?病気、みたいな(笑)」
◇金魚持つやうに浴衣でレジ袋 たろりずむ
「あー、いいね」「で、を、の、に替えたらいい」「これいいですね」「上手」
◇夢の二の男帯 也屁
(笑)「多様性だよ」
◇初紅葉クロンボ人口増加中 夢の二
「紅葉が効いてないけど効いてる(笑)」「めっちゃ増えてた」「日本人が減ったから比率が増えてる」
◇翼さん脚細いんですね 風の日の扉
(笑)「栄養失調なんだよ」
◇闇営業堂々と出す新走 遊鬼
「川柳だなあ」
◇北大路翼と友と虫の闇 風の日の扉
「俺とお前と大五郎みたいな」(笑)「俺を安い酒にするんじゃねえ」(笑)
◇新蕎麦をウーバーしている案内所
「事実だけではある。悪くはないけどね」「ウーバーの新蕎麦の面白さ」「年寄りが現代の面白さを読み取れるかどうか」
◇浴衣でもあんまり目立たない歌舞伎 翼
「女の子が多かったね」
◇色なき風マッチングアプリの看板
「いいね」「リズムがもたもたするかな」「マッチングアプリでなくワクワクメールみたいな」
◇玉虫の微光や無料案内所 翼
「微光ってどうなんだろう」「玉虫の明るさ、にしようか」
◇外人が苦手で月明りが好きで 翼
「いいね」「黒人だとコンプラ的にあれなんで直した(笑)」
◇顔見せぬ盆の月なり巡察医
「巡察医パトロールするってことかな」「巡査員、とか巡査さんとかマッポとか」
◇秋の風チューハイ缶と遊んでる 小佐治
「いいね」「チューハイがあまり効いてない気も」
◇早く家に帰りましょう
「小池百合子が(笑)」「千円とろう(笑)」
◇タンポンの落ちてるトイレ秋祭 遊鬼
「あるある」「さっき男子便所に落ちてた」
◇ミニスカと浴衣の君は客を引き 小佐治
「拓郎の歌のパロディじゃないかな。これはこれでいいんじゃない?」
◇残暑なほ浴衣で浴衣ナンパして 翼
「季語三つ」「季重なりのモタモタ感。これが引きずっている男の気持ち」
◇寝転がり禁止の社電秋暑し 遊鬼
「今日の感じ」「秋暑しがダメ(笑)」
◇石段に座れば虫のひときわに 桃猫
「これはいいね」
◇プリクラの中なる残暑女子高生 遊鬼
「ゲーセンは涼しいからプリクラだけ暑いかなあ」「昔は外で撮りましたね」
◇白シャツに黒パン多き歌舞伎町 企鵝(きが)
「かすみ町とか高級公務員の町の方が面白いかも」
◇まーゆちゃん心配だよと鈴虫も 翼
「また明日ね、…うっせーな、そっちは全員ホモだから女が分かんないんだ」(笑)
◇境内の石段灼ける秋暑し 洋勝
「灼けると暑いがな、秋暑しばかりだな」(笑)
◇夏果てて居酒屋が石榴みたいである おがわくん
「飲み屋街にすると、開いているところろ開いていないところの感じが出てすごい句になる」
◇日本人に生まれ来世は鈴虫に 桃猫
「そんなこと思わなかったなあ(笑)」
◇しゃぶしゃぶの丸きフォントや秋の声 翼
「これいいね」
◇文化の日声のかけ方変えてみる 夢の二
「これ面白いね」「一発どーっすかー?(笑)」
◇イケメンが年収順の熱帯夜 風の日の扉
「ホストの看板。一千万プレーヤー」「熱帯夜を最初に持ってきても面白い」
◇ゲーセンが明るすぎたる夜の長さ 翼
「中学生の不登校みたいな」
◇セガのS流れるプールと思ひたる 翼
「なるほど」
◇写真撮り終えた瞬間の笑顔優し 光音座
「優しまで言わない方がいい」
◇東京に生まれたかったビール干す 桃猫
「いいんじゃない?」「缶ビールにしたらいい」「発泡酒が面白いよ」
◇売り専に銀だこ奢る文化の日 遊鬼
「ストーリーが面白い」「すごく意味がありそう」「銀だこが効いてる」「高校生ならまた会おうと言ってくれそう」
◇秋暑しバニーガールの耳垂れて 翼
「重ねてって読みました(笑)」
◇三坪の店に秋思をやり過ごす 遊鬼
「これいいじゃん!」
◇境内にビルの灯の残暑かな 企鵝(きが)
「これ詠みたくなるけど花園って難しい。夜桜のときも」「夜の神社なのに明るすぎるって詠みたいけど難しい」「でもめっちゃ分かる」「企鵝(きが)さんすごい。画面越しなのに、いるように詠んでる」
◇警察がどこにでもいる残暑かな 翼
「そんなにいないよ」「大運動会、パラリンピック」
◇プリウスを颯爽と降りる秋思かな
「颯爽と秋思が合わない」「乗る方がいい」「これから事故りそうで(笑)」
◇随三、咥え煙草で歩くな、はよビール買うてこい 也屁
(爆笑)「異議なし」
◇歌舞伎町に大きな空き地秋ともし 遊鬼
「コマ劇跡空が遺影になりにけり あれ、いい句だったなあ。そのスケールで」
◇暗闇に光る小佐治の眼鏡かな 也屁
(爆笑)「恐い」「冒頭の」
◇馬肥えてマスク美人の雄狂い 夢の二
「よくまとまっている」
◇優美なる屍らが都市美化運動 光音座
「前夜にしたこと(笑)」「昔、門松に短冊入れたらポイ捨てだって言われた(笑)」
◇浴衣着てカメラがないと変質者 也屁
(爆笑)視点が面白いなあ
◇コブクロを歌ひたさうなサングラス たろりずむ
「分かる」「体がでかい方」
◇十六夜の柏手花園神社かな 遊鬼
「十六夜の柏手はいいね。ムーディー」「子どもがよく死ぬところとかいいよ。可哀想な死に方したところ」
◇新宿の虫の音だ男と女 風の日の扉
(笑)「虫の音は交尾相手を探してるからな」
◇新豆腐招かれざる人といて
「招かざる、とは言うけどなあ。呼ばなきゃ良かった人?(笑)」
◇民間でクロンボも食わす歌舞伎町
「警備員」「仕事を与える」「面白いね」
◇石段のまのまだ温かき虫の声 翼
「似たような句が出てきたな(笑)季重なりになっちゃうよな」
◇タピオカは夏の終わりを知っていた 翼
「これはいいね」「素晴らしい」
二回戦「あきの音」 ※秋の字を除く
◇明らかな殺人を見て扇閉ず 遊鬼
「緊迫感がないな」「最後ゆるくなる(笑)」
◇在日も恥としているにしきのあきら
「漢字変えたんだよ」
◇空き缶飲みほしたら楽し いっちゃそ
(笑)「これだと空き缶を飲んでいるから」「最後1ミリまで、にしたら」「空き缶の最後の一滴まで楽し」「入ってたら空き缶じゃないか」
◇空ありをそらありと読み駐車場 小佐治
「確かに(笑)」「月極をげっきょくと読むよね(笑)」「月賦も言われるとわかんない」
◇この女飽きてきたわスパー のっぽ
(笑)「煙草吸ってる」
◇商いは細々長く砧打つ 桃猫
「渋いね」
◇赤蜻蛉(あかあきつ)ふわりぞわりと飛んでいる
「ふわりぞわりがピンとこないな」
◇商いの百年を知る秋桜 翼
「秋入ってる」「商いがあるからいいじゃん」
◇随三、はよ空缶ひろてこい 也屁
(爆笑)「いじめられてる」
◇熱中症で運ばれていく空き巣かな 龍
「現代っぽい」「家の中暑いもんな」
◇小鳥来る空き家にいたるホームレス 遊鬼
「モデルルームとかいるよな」
◇パキスタン秋の月とは汗だくで ゆうじ
「戦火の感じ」「タリバン」「アフガニスタンでカブール空港にたった一人の日本人が着いたって」「パキスタンが面白い」「社会派」
◇清水アキラから借りるテープ 風の日の扉
(爆笑)「上手い。キレがある」
◇空き部屋に銀杏の殻落ちる音 夢の二
「作り込んだ割には意味がないかな」
◇むすめふさほせあきすとぜねこワクチン 光音座
「あきすとぜねこは 愛してる、嫌い、好き、の昔の遊び」「むすめふさほせ、はなんだろう」「百人一首の一文字目で下の句が分かる一字決まり」
◇新走秋吉久美子しなだれて 企鵝(きが)
(笑)「ちょっとエロい」「いいね」「新酒ってこんなに酔いやすいのねって(笑)」「この年代に響く」
◇明らかにチンチン出して歩いてた 随三
(爆笑)「最高」「歌舞伎町だとスルーされるから」
◇巣篭もりに借りたナースの声飽きた 洋勝
「これAVじゃないかな」「洋勝さん」「お前しこりすぎだ」「聞き飽きたナースの声や、にしたら」
◇どこまでがあき竹城の苗字かな たろりずむ
(爆笑)「まさに」
以上で終了です。最後までお読みいただきありがとうございました!