零回戦の正解は「白シャツの」
景色や物体の季語かと思いきや、なんと陛下のお姿。全員不正解。
今上天皇や、明仁天皇(現・上皇)が軽井沢でテニスをする光景が思い浮かぶ。
世間を騒がせた山口県阿武町の4630万円誤送金事件は、容疑者がついに逮捕された。
事務処理の手違いさえ無ければ犯罪者になることも無かったと思うと気の毒である。
お題は「振込」から。
一回戦
「振」
空振りが絵になるバッター夏の蝶/小佐治
「蝶がどうかな」「イチローは空振りすらかっこいいですよね」「最初は長嶋だよな」
青芝のように振込手数料/小川まこと
「どういうことだろう」「意味分かりづらい」「庶民にとって1万振り込むのに三百円もするんだっていう邪魔な物か」
香水を振りかけすぎたパパが来る/遊鬼
「あー」「いいですね」「元サーファーみたいな。これは援助交際の方か。あっさり浮気がばれる」
サイコロを手の中で振ればふたなりに/菊池仙葉
(笑)「あー」
夏暖簾潜れる時の男振り/遊鬼
「潜れる、くぐれるですね」
夏空に愛を振り込む鰻の屁/小川まこと
「鰻の屁が分からない」「蒲焼の煙じゃないですか」(笑)
振りチンの先へばりつくティッシュかな/あわ
(笑)「このままだね。ぶらぶらしてるチンチンなのかな。洋式便所でちゃんと座ってして、尿道を拭いたら…なに真面目に解説しているんだ(笑)」
百万を振り込んでいる蝉時雨/桃猫
「百万だとつまんなくなるから、慰謝料とかにしたらいい」「なるほど」
熱帯夜振動しないマッサージャー/みずな
「電マが電池切れなのかな。揉むタイプかな」
やんはりと振られたロビーの花氷/遊鬼
「ロビーに花氷があった。ロビーがどうかな。やんわりと振られて花氷の前に、くらいがいい」
舞浜でチンポ振り振り聖五月/菊池仙葉
(笑)「エレクトパレード(笑)」「こんな事件あったような」
空蝉や手を振る君を轢く電車/桃猫
「うーん。作りすぎかな。言ってることは分かるけど。バイバイって言ってからどーんと振られた。電車が通り過ぎた方がいいかな」
願掛けの神社なに甘酒振る舞われ/みずな
「なのに、のことなのかな。音が字余りになるけど」「難しい(笑)」
振り逃げをし忘れて缶ビール/龍
(笑)「メジャーでそんなニュースがありましたね」
三振や売り子の捌く生ビール/喜奈子
「当たり前なんだよなー。売り子にこぼす生ビールくらいにすると、翼さんが怒ってる様子が見える(笑)」「売り子に返す、がいいよ(笑)」「あー(笑)」
香水を野糞に振つて立去りぬ/たろりずむ
(笑)「これね、面白い(笑)何がしたいか分からないけど(笑)エチケットのような…」「人糞?(笑)」「昔の貴族がしてそう」「練り香水。ねりこむのかもしれない」(笑)
別れても振り子のような未練かな/あわ
「ことわざっぽい。なかなか止まらない、ということでしょう」
ビールっ腹気にして腰を振りにけり/也屁
(笑)「おっさんがくねくねしてる」「たぽんたぽん、言ってるよ(笑)」
夏草のうんこを踏んだうへ三振/翼
「ギャグだなあ。踏んだり蹴ったりなんでしょうけど。内野フライくらいの方がいい。うんこピッチャー返しとか(笑)」
燕の子食欲不振の地震前/小佐治
「地震の前って色んな自然現象が起きるんですよね。変な雲が出たり」「子燕の食欲不振にした方がいい。切れちゃってるから」「オチにならないように地震雲くらい言っておいたほうがいい」
空振り三振隣家の柴や蹴り殺し/菊池仙葉
「文体が破綻している(笑)」「柴犬のことだと思うんですが(笑)」「バットを持って蹴り殺す、とか(笑)バット使えよって(笑)」
炎天に娘が尻振るTikTok/リック
「あるあるですね」「TikTok入れてきたのは面白い。新宿とかでしょうね。娘、要らないかもしれない」「TikTokと尻を振る」「あー」「チクタクって昔言いましたもんね」
※TikTokはtick tock(時計の針の進む音を表す語)から変化した言葉と言われている(公式見解無し)。
「大きな古時計(1962年の曲・作詞保富康午)」でチクタクと歌う部分は、原曲「Grandfather’s clock(1876年・作詞作曲Henry Clay Work)」ではtick tickだったものが後にtick tockになった。2009年のKeshaの曲「Tik Tok」もクラブで流れる曲として有名。なお1940年に「お祖父さんの時計(作詞門田ゆたか)」 というミミー宮島のレコードがあるが、この部分のコーラスが無い。
Ninety years without slumbering
My Grandfather’s Clock – Wikipedia
(tick, tick, tick, tick),His life seconds numbering,
(tick, tick, tick, tick),It stopp’d short — never to go again —
When the old man died.
Henry C. Work (1876). “Grandfather’s clock”. New York: C. M. Cady. Retrieved 5 May 2012.original publication uses “tick, tick, tick, tick”, “tock” was added later
目高の振動でかい地震が来る前の/小川まこと
「さっきの地震の予兆の句があったけどちょっと無理があるかな」
白靴の天皇手振り小刻みに/喜奈子
「さっきの白シャツの句じゃないか(笑)」「皇族にしたら。貴族でもいいかもしれない」「宮家、とかね」
振り逃げのダッシュで切れたアキレス腱/あわ
(笑)「あるあるだよね」「バット振る時は構えがあるけど、キャッチャーが落とした時は急に走るからアキレス腱が切れる」
強振の約束守る四番打者/企鵝(きが)
「強く振るってことか。これは当たり前ですよ(笑)」「子どもの約束なんだよ」「あー」
白玉を思はせ振りに食ひにけり/遊鬼
「これは面白い。だからなんなんだよってことだけど、唇をめくって食べるとかね。あーこの子をエッチしたいって思わせる(笑)」「ない行間を読んでる(笑)」「勘違いを誘発する」
涼しげに三つ空振りする投手/たろりずむ
「これいいんじゃない?わざとね」「ピッチャーも九番打者として出てね」「これ上手」
木刀振って竹槍も突く/よかちょろ屋こうたろう
(笑)「暴走族か(笑)」
振袖を仕立て直したアロハシャツ/喜奈子
「あー」「無理があるよ」「さすがに同じ厚さは無理でしょう(笑)」「暑いよ(笑)」「めっちゃ面白いけど」
振り込みを何度もチェックするアロハ/翼
「振り込め詐欺ととってもいいし、貧乏な人がバイト代入ったかなって何度も見ちゃう感じもある。中華屋で冷やし中華食べながらチェックしてるような」「山口の人が四千万振り込まれて何度も見ちゃうのかも」「あー、なるほど、これ夢じゃないの?桁数いくつなの?って」「SOGAっ娘が、一万円札が百枚あったらいくらですかって聞かれて、十万ですって答えてた(笑)」「中学校に行けないです(笑)」「これはアロハが効いてる」
春休み振り子眺めて終わってら/リック
「病人だろ」(笑)「終わってら、が気恥ずかしい」「春休みってしんみりする。振り子の右左、くらいにしたら進級の寂しさが出るかも」
振動が伝はつて来るバルコニー/遊鬼
「覗き?バルコニーとベランダって一緒なのかな。隣にバリケードがあって破れるんですよね」「工事中なんじゃない?」「中央線のアパートとか」「あー」「いや、違う意味かも(笑)」
腕を振る汗が飛び散るオタクかな/桃猫
「全部言っちゃってるかなあ」「サイリウム振ってなんとか、の方がいいかな」「しょっぱい匂いがする(笑)」
脳振とうじっと見ている旱星/企鵝(きが)
(笑)「星が倒れている人を見ている(笑)」「脳震盪の人が見ているのかな。星が見た方が神目線で面白い」
振り込め詐欺冷し中華を食ひながら/遊鬼
(笑)「さっきの状況を説明しちゃってる(笑)」
夏風邪や電子体温計を振る/たろりずむ
「あーいいですね。水銀の体温計の時代に振っていたから。昔、ガラケーを振ると電波が良くなるとも言われたね」「これも昭和仕草」
風船を振り回したら飛んでつた/翼
「風船を振り回したらヤクザに当たったくらいにしないと」「自分が飛んだんじゃない?メアリー・ポピンズ的な」「これは挨拶句。下5が雑だった(笑)もういいやと思って(笑)」
お疲れさんよく振ってあるエスカップ/あわ
「エスカップは炭酸で振ると開けたときに爆発するから。いたずらだよ」「安い栄養ドリンク」「ヤクルト1000買っちゃった7本で3000円」「7本で1000円ですよ」「え?」「それ転売ヤ―ですよ(笑)」「騙されたー」「ほんとだコメント欄、全部詐欺だって書かれている」(爆笑)
三振をしてもオオタニサンキュンデス/小佐治
「アメリカ人っぽく読みましょうか(笑)」
無茶振りや熱湯超えて地獄まで/翼
「転売ヤ―へ言ってください(笑)」「上島さん追悼ですね」
振り子特急つついて固きアイスかな/喜奈子
「昔のあずさなんかは振り子式車両って言って、カーブで車体が斜めになるんですよ。乗り心地は最悪。ガコンガコン言って」「新幹線の固いアイスとかけてるんですね」
隣人が振動してる夏布団/龍
「振動の言い方がつまらないかな。まだ生きている、くらいでいいんじゃないかな」
首縦に振らぬエースや夏の雨/たろりずむ
「上手い!これ上手いですねー」「劇画っぽいかな、夏の雨が言い過ぎ」「解説が言いそう」「早く終わらせたいでしょう、でも首を縦に振らない!」
魔羅振って素麺の水切りにけり/翼
「立って食ってる」「茹でた後の水切り、水流でシャーっとやってから水切り」
推し団扇(うちわ)振り続けたるコンサート/みずな
「好きなアイドルの顔が張ってある団扇。振って飛んでく、くらいでいいんじゃないかな」
扇風機の前で千回する素振り/遊鬼
「十回で飽きたくらいがいいんじゃない?飽きてゲームするとかさ」
時の日の眠くならない振り子かな/桃猫
「これも作りすぎだなあ」
空振りを見守つてゐる麦酒かな/遊鬼
「プロ野球としてもいいね」「爺臭いところがいい。文句も言わない」「選手が早く終わらせて飲みたいのかも」「これは客席じゃないかなあ」
体温計振れば枕の蚊の立ちぬ/翼
「枕の香がたった、ということか」「おっさん臭い匂いがしたんですかね」
ビアジョッキ王様ゲーム振るチャラ男/喜奈子
「あーこの大学生の馬鹿らしさが出てますね。チャラ男まで言わなくて茶髪くらいにしておいても」「最近、言わなくなった」「古いナンパな男」「俺からはじまる~王様ゲーム!」(笑)「一昔前」
振り向けば勃発してゐる水喧嘩/遊鬼
(笑)「今、使わない季語だよなあ」「田んぼの水を奪い合う。愛知県で起こりそう」「タービンの水を…」「怒られるよ(笑)」「公園の蛇口の水なら子どもっぽさがある」「農村部の抒情って書かれてる(笑)」
幼女へのナンパは浮き輪を振り回す/翼
「さっちゃん遊ぼー」「良い句かはともかく面白いですね(笑)浮き輪をぐるぐる回して」
蜘蛛の囲の振動してる武道館/企鵝(きが)
「くものい、って読むんですね。蜘蛛の巣のことか」「武道館綺麗ですよ。ちゃんと掃除もしてるからなあ。一本くらいはあるか」「武道館はぎりぎりの良いところ」
手の振動押さへ焼酎煽りをり/喜奈子
(笑)「震えじゃないか。振動って言わないよ(笑)」
夏草や見ぬ振りしたる変死体/たろりずむ
「警察沙汰に巻き込まれて面倒だからね」「スタンド・バイ・ミーの世界」「変死体にしないで死体でいい」「水死体にすると荒川の河川敷になる」「流されてるからいいや(笑)」「ダッチワイフかと思いました(笑)」
白バイをちぎり突っ込む桜田門/あわ
(笑)「振るの字がない。振り切るって言いたかったけど字数整えているうちに忘れたんだね(笑)」
空振りで痛める手首青葉風/翼
「普通ですね」
蚊遣火を振り回してる女子高生/遊鬼
「消えるよ(笑)」「蚊取り線香よもっと煙出ろって」「今の女子高生、内側に火をつけちゃいそう」
振れ幅の少ないピンクサロンかな/龍
(笑)「全部地雷系」
振休をボートレースに突っ込めり/喜奈子
「振替休日、代休のことかな」「土日出社して火曜くらいに」「ボートレースくらい仕事しながらやれ(笑)」「振休の日くらいボートやめてやる、買えないボートかな、とか」
二回戦
「込」
住込みの弟子は毎日ひやさうめん/遊鬼
「ま、普通だな(笑)」
ウイルスを家に持ち込む父の愛/リック
「愛が皮肉なんでしょうけど」「効いてないな」「どういうウィルスなんでしょうね。愛、でなく愛人まで言っちゃったらいい」
ナンパ師の盛り込み過ぎの武勇伝/翼
「言ってることは分かるんですけど」「昔の戦争の話、サイパンとかを盛り込み過ぎたらいいかも」
羽田から不良に追われ馬込かな/あわ
(爆笑)「面白い」「オチの意外性」「マフィアっぽい」「大田区もヤンキーいるんですよね」
アスファルト灼けて食い込む松葉杖/喜奈子
「食い込むが微妙だなあ」
コケにする心を込めてエアリプで/リック
「あーなるほど」「エアリプって意外に分かるよね」
金魚すくいを尻込みする具志堅/きもと
(笑)「なんだこれは(笑)」「具志堅用高」「ちょっちね(笑)」
間に合って飛び込み自殺おけらかな/あわ
「おけらは一文無しの方ですかね。虫じゃないと思うんですよね」
込み入った話を茶化すアロハシャツ/喜奈子
「つきすぎてるかなあ。茶化さない方がいい、もしくはアロハシャツでなく…」「天皇家(笑)込み入った話を茶化す天皇家」(笑)「まあまあまあしか言わない(笑)」「小室家にしたらいい」(笑)
上がり込み帰つてくれない金魚売/遊鬼
(笑)「新しいヤクザ。金魚鉢を持ったヤクザ」(笑)「買わないと死にますよ(笑)」「ちょっとづつ水を減らして」「にっきゅっぱって言ったら桁が違った(笑)」
物干し竿「イチ・キュッ・パーでいいよ」…1桁違いに気づいた客に「もう切っちゃった」 読売新聞オンライン
税込みの表記にならぬ補虫網/翼
「古い店だから表記が古いのかな」「蝉とるなら補注網」「消費税が導入される前なんですかね」「昔の税率にしたらいいかも。5%とか」
連れ込んでいる/よかちょろ屋こうたろう
(笑)「連れ込んでいいんじゃないですか(笑)」
川遊び靴に靴下詰込んで/たろりずむ
「あー」「やるね」「これは直しようがない」
ヒヤシンス雌豚募集に申込む/桃猫
(笑)「ヒヤシンス(笑)なんでもいいよ」
帰省子に切り出す込み入つた話/小川まこと
「あー」「分かるけど当たり前かな」「帰省子が、にしたらいい」「トランクに死体が二つあるんだ(笑)」
ヤクルト1000送料込みで三千円/きもと
(笑)「テキーラ一杯が三千円だったから安いと思ったんだ」
弾を込め心を込めてプーチンに/小佐治
「いまどきありそう」「心を込めない方が面白い」
馬込の女事後に馬脚を現しぬ/小川まこと
(笑)「久しぶりに聞いたよ。馬脚を現すって(笑)」「馬に轢きずられている感じ」「セリフはめっちゃ面白いけど(笑)」「浮世絵の右上にありそう」(笑)
信じます見込んだ相手占い師/あわ
「占い師がオチになっているかな」「小室圭にしたらいいよ(笑)」「税理士とか」
振込手数料込みの謝礼/丹下
「3万円って聞いたのに29600円くらいで(笑)」「田舎ではそういうことあるんだよな」
切り込み隊長ハンカチ振ってをり/企鵝(きが)
「ハンカチがなあ」「この女やれるぞ、って感じなのかな。グループナンパの最初に声かける人」
突込んだままで冷蔵庫を開ける/遊鬼
「何を突っ込んでるの?」「ちんぽ」「立ちバックしたままで」(笑)
咳込んで嫌になつてる浮き輪かな/翼
「空気を入れてふくまらせているのか。なるほど」
込み入った話はよそでピンクサロン/小佐治
「ピンクサロンが効いてないような。おっぱぶがいい」「早くズボン直してって(笑)」
ギャン泣きの子の酸つぱいものが込み上げて/きもと
「ゲロ吐く」「子の、が無理があるかな」「子どもになりきっているんだよ」
込み込みで三千円の浴衣デー/翼
「キャバクラで浴衣の子がいてそう誘われたけど、実際の会計は五万くらい」
鼻につく仕込み損ねたキムチかな/あわ
(笑)「発酵が進みすぎたのかな」
雲の上「込み合っていますシステムが」/リック
「雲の上のアナウンスかな。みんな死んで」「神目線」「クラウドのシステムのことかな」「英語は倒置法だから合ってるかもしれないね」「解釈の幅がある」「システム障害の句かな」
香水や気持ちの込もらぬ謝罪かな/丹下
「切れ字二つだから視点が二つに分かれちゃう」「こないだ無免許で走ったおばちゃんがいたね」「生返事、くらいにしたらいいね」
クリスマス予定が込み入る予定に負け/リック
「詰め込んでいる」「どういうことだろう」「もともとあった予定が込み入って来て」「作者より。クリスマスに彼女予定を聞いたら『予定が込み入る予定がある』と言われたんだそうです」(笑)
込み込みと言われて肝の冷えにけり/龍
「まっとうな神経(笑)」「ひやっとする(笑)クレジットで払う。後で請求が20万で(笑)」
振り込んでください裸の土下座かな/桃猫
「晒し句だ(笑)」
履歴書に意気込みだけで祈られる/あわ
「あーいいね。選考に落ちるということだね。現代語」「熱量がありすぎて、履歴書だけで人事部に落とされる。面接まで届かない」
青嵐仕込めば芽吹くとも知らず/小川まこと
「子種だ」「あーなるほど。中学生でできちゃった、みたいな」
乗り込んで来し羅(うすもの)の未亡人/みずな
(笑)「また浮世絵っぽい(笑)」「エッチな言葉を並べてる」「その未亡人が馬込の女なんですよ」「次回予告だよ」(爆笑)
タレコミのあったマンション夏暖簾/龍
「マンションに夏暖簾が微妙かな。風鈴がいいかな」
込み込みのサブスクプラン夏季講座/みずな
「あー」「普通かな」「授業取り放題」
ご贈答には心を込めた竹槍を/よかちょろ屋こうたろう
(笑)「そうですか」
二重三重塗り込んで尚日焼け止め/丹下
「まあ当たり前だよね」「鼠径部に、とかにしたら?(笑)」
空蝉にBB弾を詰め込んで/桃猫
「これは田舎の馬鹿な小学生が見えますね」「ありそうでない絶妙なバランス」
食ひ込みを直す小指の美しき/翼
「あー」「パンツがお尻に食い込んで」「水着とかね」「綺麗ですね」
エイトフォー立ち込めている夏期講座/企鵝(きが)
「立ち込めるね。なるほど」「脇の汗を押さえるスプレー」
込み入つた怪談噺に吾の名も/翼
「イマイチだな(笑)」
ハンカチに染み込んだ酒を啜りをり/遊鬼
(笑)「しゃぶっている」「これはやばいと思う。アル中の末期なのかな。エタノール吸ってるのかな」
込み込みでエステは二万円になつた/小川まこと
「まあ当たり前だなあ(笑)」
意気込みを鼻で笑ってた清純派/リック
「清純派。なまめかしさがないのかな。おさげ髪くらいがいいのかな」「オーディションで頑張ります!みたいな」
誘蛾灯押し込んでいる肉の棒/桃猫
「ただの馬鹿ですね(笑)」
恋心送料込みで2万円/リック
「これだとキャバクラになっちゃうな。二千円だったらリアルなんだけど。微妙な値段設定」「トラック野郎な感じはする」
螢籠揺らさぬように駆け込みぬ/遊鬼
「駆け込む。駆け込み寺?」「忍び込むにしたらいい」「勝手口からね。それいいなあ」
駒込の隣の駅や走り梅雨/丹下
「これ上手い。巣鴨とかなんだけど…」「開成(西日暮里)があるんだよ」「駒込で降りようとしたけど、一つ行きすぎちゃったら雨が降っていた。綺麗だなあ」
※駅の並びは 池袋ー大塚ー巣鴨ー駒込ー田端ー西日暮里
込み入った話にされて扇風機/龍
「帰省と似てるかな」
テレアポの売り込み上手竹夫人/也屁
「竹婦人がなんで出てくるんだろう」「省エネで涼しいですよ」「竹夫人をテレアポで売ったら面白いかも」
UFOを呼び込む儀式のエキストラ/みずな
「あー」「いいかも」
割り込んで赤い金魚を掬いけり/桃猫
「割り込まなくていい」「黒い方がいいよ」「出目金をさっと取っていったんじゃないかな」「赤だと意味が少ない」
惣菜を詰め込んでいる春ショール/よかちょろ屋こうたろう
「デパ地下の景なのかな」「綺麗ですね」
仕込まれてメーデーの先陣になりぬ/小川まこと
「旗の持ち方を仕込まれたのかな」「思想の方かも」
五月闇ガラスに映り込む悦子/きもと
(笑)「市原悦子だよ」「あーそういうことか。面白い」「家政婦は見た!」(笑)
弾込めて向かふ晩夏の説明に/小川まこと
「殺しに行くのだろうけど」「演説なら分かる。晩夏の演説に」「演出が過剰だよ(笑)」
入れ込みが汗に出てゐる本命馬/翼
「競馬の用語ですよね」「興奮している状態」「あー、それは買わない。パドックを見た景なんですね」
土壁に塗り込められた五月闇/丹下
「闇が近いかな」「防空壕なのかな」「死体を塗り込めたのかな」
制服で飛び込むものとしてプール/喜奈子
「あー」「いいね。青春の句として美しい」「森田健作っぽい」「今の子はスマホをポケットから出すよね」「ヤンキーは地元の夜中のプールに入るよね」
込み上げる怒りと涙敗戦忌/翼
「何かが翼さんに降りた(笑)」
込み入つた話でもなく沖縄忌/丹下
「あ、これくらいがいいんじゃない?」
込み合った電車でうなじに鼻つける/リック
(笑)「込むでも混むでも」
込み入つたオブジェみたいな夏カレー/小川まこと
「野菜がゴロゴロしている」「夏野菜、ヤングコーンがでかい、みたいな」
溜め込んだ分だけ戻るゲップかな/也屁
(笑)「いいですね」「屁じゃなくてゲップになった(笑)」
カチコミに冷やし中華の出前来る/龍
(笑)「いいんじゃないかな」
水込める間も打たる水鉄砲/翼
「あーいいけど、当たり前のような気も。見たことがあるような、ないような」
剃り込みを入れて烏賊釣舟に乗る/遊鬼
(爆笑)「気合入ってんねえ」「バカバカしさがいい」「漁師を馬鹿にしすぎ」「面白いなあ」
夏の風邪税込千円ユンケルD/小佐治
「ゴロがいい」「ハイグレード」
チャリンコでぶつ込む市民プールまで/翼
(笑)「いいですね。さっきのヤンキー。盗んだチャリなんですよ」
合挽き肉込められたビキニの部分/リック
(笑)「人間をミンチにした?」「言葉なんだよ」「あ、本当だ!アイビキニクにビキニがある」
尻込す人の頭の西瓜割/桃猫
「ウシジマ君」「男塾だよ」「あー」
込み入った話は置いてアイス食う/あわ
「ストレート」「込み入ったの句が多かったね」
扇風機差し込みプラグを抜いて消す/遊鬼
「当たり前すぎるよ。おじいちゃんやるよね」「面倒くさいってことなんだね」「木刀で消した方がいい」
込み入つた話になりさうな薄暑/たろりずむ
「込み入ったシリーズが出すぎた(笑)」
不細工も込みで魅かれてソーダ水/也屁
「魅力に感じたんですね」「ソーダ水が微妙かな。淡い思い出にしようとしているかな」「緑茶ハイがいい」
刺青に食ひ込んでいる水着かな/遊鬼
「どこまで彫ってんだよ(笑)」
バレンタイン仕込んでおいた盗聴器/リック
「駄目だよー(笑)」「今の時期ではないな」
プリウスが突込んできた葭簀茶屋/たろりずむ
「葭簀(よしず)のある茶屋」「芒みたいな草で」「おじいさんの誤操作の車」「じじいがじじい殺したんですね」「作りすぎかな」「議事堂にしたらいいんじゃないかな」「こうもんとか。アナルの方(笑)」
不確かな愛注ぎ込むハンモック/遊鬼
「ラブ注入(笑)」「なんかやだなあ(笑)」
税込で三千円のオナホール/也屁
(笑)「こいつも騙されてるんじゃないの?(笑)」
楸邨を封じ込めたる今井聖/あわ
(笑)「どういうこと?(笑)」
立ち込める異臭の中の中華かな/翼
「腐乱死体があったところかな。面白いですね」「不味い中華屋のイメージ」「あー」
込み込みで請求書作るこどもの日/小佐治
「色んな込み込みがありますね」「慰謝料とか養育費とか…」「あーこどもの日の。別れた夫婦でビジネスライクでそういうのもあるかもしれないですね」
以上で終了です!!最後までお読みいただきありがとうございました!!
編集:屍句会報編集部 小佐治、桃猫
文責:木内龍