零回戦の正解は「木蓮」
ハクモクレンはコブシと見分けがつきにくいが、
花が上に向くのがモクレン。凛七星さん大正解。
ほぼ同時に花を咲かせる、モクレンとコブシの見分け方 ウェザーニュース
一回戦
「鉱物」
岩塩でアスパラガスを食はされる/たろりずむ
(笑)「あー」「結構贅沢じゃん」「最初の句としていいじゃん」「食わされるがいいよね」「うちは意識高い系だから岩塩ね」「マヨネーズなんかかけちゃ駄目(笑)」
犬ふぐりの蕊(しべ)ラピスラズリ色/みずな
「ラピスラズリは青っぽい宝石」「犬ふぐりは植物ですね」
※19世紀に人工的な製造方法が開発されるまでは、ラピスラズリに含まれる成分(天然のウルトラマリン)が絵の具の原料として使われていた。フェルメールの「牛乳を注ぐ女」「真珠の耳飾りの少女」など印象的な深い青色を生み出している。
プラチナが肌に合うのよ桃の酒/小指つめ子
「桃の酒は子どものイメージになるなあ」「アレルギーがあってプラチナは肌に合うのかな。キャラに合うってことかな」
石英で描いた桜に雨しとど/小佐治
「クリスタルですね。白っぽい」「二酸化ケイ素だそうです」
犬ふぐり錬金術に足りなくて/翼
「ヨーロッパの錬金術師なのでしょうね。黒魔術のような感じで。王様、最後に犬ふぐりを入れたら金ができますよって」「だから金玉なんだ!(笑)」「あー、そういう洒落ね」
金よりも鉄が似合う男になりたい/りく
(笑)「色んな鉄があるからくろがねって言ったら。年上の女房は金(かね)の草鞋を履いてでも探せ、という言葉もあるし。鉄製のわらじですね」
※くろがね→鉄、あかがね→銅、しろかね→銀、こがね→金。
白金(はっきん)はプラチナ。港区の白金台はじつは「銀」のほうである。
白金の杜の文化と歴史をたず – 港区
ライン引き係春入日に向かひ/こばると
「サッカー部とかでレギュラーになれない一年生」「クレイコートで石灰でライン引き」「日が落ちてきている様子ね」「なるほど」
遠足で拾つた青く光る石/遊鬼
(笑)「あーいいな」「そういう事件があったんだよ」(笑)「笑えない(笑)」「ラジウム光線」「その事件のことだと思うよ」「純粋な子どもの話かと思った」
※1987年ブラジルでのゴイアニア被曝事故では、廃病院の医療機器を漁っていた泥棒や廃品回収業者など249人が被爆し、4名が死亡した。
日本の造船所でも1971年に似たような事故があった。
千葉市におけるイリジウムによる放射線被ばく事故
水晶を買はされてゐる新社員/たろりずむ
(爆笑)「すごい」「季語にはまっている」「素晴らしい」「いい句だなあ」
花まつり誕生石ならダイヤなの/みずな
「あー」「お釈迦様の誕生石は四月だからダイヤという話ですね」
床の間の何かの石で沢庵漬/桃猫
「その何かの石を出し合うための句会だから(笑)」「半年に一回しか帰らないおばあちゃんの丸っこい漬物石」「尿道結石にしたらいい(笑)」「お地蔵さんを削ったり」「アカギは伝説のギャンブラーで墓石を削られてる」「誰かの墓石がいいよ」(笑)
黒曜石日本人形黄水仙/喜奈子
「矢じりにつけるんだよね。黒曜石。割ると本当に鋭い」「黒魔術みたいな」「アフリカっぽい」「黒曜石を置いて人形を真ん中に置いて黄水仙で囲むと太陽が降りてくるみたいな」(笑)「おじいちゃんの家の床の間に黒曜石とかがぼんと置いてあったので…」「あ、そういうイメージか」
レコードの針はダイヤや盆踊/桃猫
「いいもの使わないといい音が出ない」「盆踊りにはそんなに良いレコード機を使わないよ」
半貴石とディスられて春愁/みずな
「半貴石って、トルコ石やラピスラズリとか希少価値が低くて硬度も値段の高くないんだって」「ちょっと言い過ぎだから半貴石だっていいもの春愁、くらいにしておけばいい」
蜂を食ふ信州人もアンバーも/こはく
「アンバーって琥珀なんだ」「あー!なるほど。恐竜の時代の琥珀の蜂は食ってる感じがする」「信州人は大事なたんぱく原だから」「こはくさんでした」(爆笑)「なるほど」
好物や鉱物並みのあずきバー/よかちょろ屋こうたろう
(笑)「そうですね(笑)」「面白いよね」「なんであんなに硬いんだろう」「翼さん一生食えないですね」
ピンクルビー箒で蠅を追ふ龍(たつる)/喜奈子
(笑)「ああ、俺のことか。さっきでっかい蠅が二三匹いたんですよ」「誰か死んでない?」「魔法少女(笑)」「ピンクレビー!…使うのは蠅(笑)」
青き踏むスイヘーリーベボクノフネ/龍
「いいんじゃない?ちょっとありそうだけど」
新社員命を落とすダイヤモンド/遊鬼
「宝石商に新卒で入ったけど輸送のときに殺されたのかな」「結婚指輪のイメージもある」「ダイヤモンドの原産地に飛ばされて、治安の悪いところに飛ばされて」
石のことばかり話す石屋と花の昼/みずな
「石屋って墓石のことだから葬儀屋だね」「花崗岩がねーって」「親族が死んで新しい墓石の話になって、桜が少し咲いていて、石屋さんはこの石なら百年持ちますよって。聞いている自分は退屈なんですね」「熱心に、とかそればかり、とか」
金色の服着て踊る昭和の日/企鵝(きが)
(笑)「マツケンサンバっぽい」「昭和の日が効いている」
思ひ出は都市鉱山の中に消え/りく
「都市鉱山って半導体がリサイクルされずに捨てられていること。パソコンや携帯電話に記念のハメ撮り写真があって。このガラケーが捨てられない。下取りされたくないよね」「東京オリンピックでスマホ回収してメダルにしようっていうキャンペーンに僕のスマホを母が持って行っちゃった(実話)」
春埃硝子でできてゐる指輪/翼
「ガラスでできている指輪って?」「偽物なんだよ」「ガラスを磨くとダイヤっぽくなる」「あー」
ゲルマニウムラジオが流すロシア語放送/小佐治
(笑)「すぐ盗聴されちゃうんだよ」「ゲルマニウムラジオいいよね。誰も聞いていないようなわけわかんない言葉が流れている感じ」
※ゲルマニウムはドイツ人のクレメンス・ヴィンクラーが発見。ラテン語でドイツを意味するGermaniaより。
水銀が転がる転がる夕陽を映し/りく
「あー」「今、水銀の体温計ってないからな」「表面張力高すぎて」「最後の七音がちょっと。でもテーマがとてもいい」「割れて舐めた猫が死ぬんだよ」(笑)
うららかやチョークの粉を食べさせる/桃猫
(笑)「いじめととる?」「黒板クリーナーとしたらいい」「あー」「ガーとうるさいやつ」「餌を与えているという母性的な視線」「いじめととるかどうか」「ほらよ、きれいなふりかけだよって(笑)」
プラチナの奥歯が欠けし干鱈かな/遊鬼
「硬い物食っただけ(笑)」
2,3回パワーストーン買う遍路/夢の二
(笑)「遍路がいいなあ」「女運が良くなる(笑)」「2,3回が効いてる。もっと買ってそう」「じゃらじゃらしてる(笑)」
始発電車に朝日が水晶の如く刺さりけり/くろ
「クリスタル」「ごとくって言わない方がいいかな」「綺麗な物でごとくを使うとなかなか成功しない」「飽和してしまう」
銅賞で壇上に立つ新社員/企鵝(きが)
「3番目…参加賞レベルかもしれない」「切なさがある」「とりえがない感じ」「金賞では面白くないもんね」
トー横で亜鉛ばかりを飲んでおり/よかちょろ屋こうたろう
(笑)「精力(笑)」
春の夜に大理石の灰皿飛ぶ/くろ
「あー」「いいなあ」「思い切った、『飛ぶ』の二音が殺人未遂確実」「勇気を出して飛ぶで止めたのがいい」「でかいバカラのやつ(笑)」
鳩の目のルビー色して観る桜/小佐治
「あー」「でも、見るはいらないかなあ」「周りが赤で中が黒なんだよ」「花びら食ったりしたらいいよ」「鳩の目のルビー色して花を食う」「あー素晴らしい」「飢えて目がらんらんしている感じ」
カルシウム色の断層山笑ふ/こばると
「千葉県の崖とか」「女装男装の男装かと思った(笑)カルシウムで白塗りするのかと」「山笑うより山吹みたいなつまんない植物がいいよ(笑)」
パワーストーン売る趣味の店春の暮/喜奈子
(笑)「パワーストーンは鉱物なのか(笑)」「趣味の店っていうと韻をふんでいるから、パワーストーン並べてゐたる春の暮 くらいにすると露店の感じがする」「熱海に趣味の店があるんですよね」「五月みどりの店とか(笑)」「蓄えがあるから儲けなくてもいいんだよね」
ガーネット色の充血花粉症/翼
(笑)「さすがに無理があるんじゃない?」「目が血走っている」
春光の前歯にダイヤモンドかな/たろりずむ
「春耕にしたら面白いよ」「ラッパーあがりなんだよ。仕事がなくなって」「あー」
朧夜や質屋のルビーに殺される/みずな
「いいんじゃないかな。質流れする前に死ぬ気で働くとかやばい仕事をするとか、暴力団の資金源だったルビーを流しちゃったとか」「怪盗ルビィが強盗ルビィだったとか」(笑)「質屋のルビィという通り名とか」(爆笑)「なんでも流しちゃう」
トパーズと言ふ名の踊り子春闌ける(たける)/遊鬼
「あー、トパーズちゃんか」「白人ですらっとしている感じ」「オレンジっぽい黄色の石だけど何種類か色があるんですね。トパーズ」
水晶に映る未来と春の雲/夢の二
「ちょっと雑な漫画っぽいかな」「映らない方がいいかな」
エメラルドグリーンなれども潮干狩/翼
「沖縄の綺麗な海」「沖縄で潮干狩りするのかな」「海水浴の観光客を横目に自分は生活のために潮干狩りしてるのかな」「これは工業廃水のイメージだったんだけどな」「あー」「エメラルドって綺麗じゃないですか?(笑)」
クリスマス半田こてで肉焼けて/りく
「自分の手の肉が焼けたんでしょう」「クリスマスの意味はなんだろう。七面鳥焼いているのかな」(笑)「これ電飾を直していたんです」
春愁のパールに指紋残りたる/翼
「バール…あ、パールか」「バールの方がいい(笑)」「強盗じゃないか(笑)」
※本番で「バール」と読み間違えました。失礼いたしました。チーン
パワーストーン売つけられてる新入生/遊鬼
(笑)「最初にあったよね(笑)」「あんま変わんない(笑)」
手のひらに残る鉄棒風薫る/龍
「風、薫っちゃいかんよ」「せっかく鉄の匂いになってるからね」「青葉風とかの元気な季語にした方がいい」
鳥雲に入るや燐鉱石枯渇/こばると
「リンは肥料に使うやつ」「Pのリン(笑)」「肥料がないから飢餓が始まる」「中国の村の感じがする」「日本じゃない」「枯渇したらおしまいだもんね」
※環境問題ではCO2のことばかり語られるが、肥料に必須のリンもあと100年で枯渇すると言われており重大な問題である。日本は100%輸入に頼っている。
銅山を訪ねて来たる元大佐/企鵝(きが)
(笑)「昭和30年頃」「田中正造」
にごり酒クレイジーソルトをちょっと舐め/よかちょろ屋こうたろう
(笑)「ただの乞食だ(笑)」「でもどぶろく高いよね。この場合は密造酒じゃない」「胡椒はいらない(笑)」「手の平につけて舐めるんだよね」
さつちやんにダイヤモンドをいつ贈ろ/翼
(笑)「怒られるから(笑)」「4月4日生まれ」
マグネシウムリボン燃やして三月尽/小佐治
「派手に光る」「発色がいいんだよね」「白い光」「面白実験シリーズ」「弥生尽がいいよ」「卒業式のあとに理科室でいたずらしてるんだよ。ヤンキーが」「知的なヤンキー(笑)」
オニキスの鈍き光や涅槃西風/翼
「黒い石だっけ」「数珠のイメージかな。あ、涅槃西風か。高級な車に乗る織田無道みたいな感じかな」「正解、織田無道です(笑)」
クオーツも人生のズレ直せない/こばると
「結構歴史がある」「水晶の入っていて振動で、ずれが起きにくい」「うーん理屈の句だ(笑)」「くどいですね」
※1963年にセイコーが世界初の携帯型水晶時計「クリスタルクロノメーター」を開発。翌年の東京オリンピックで用いられた。
クリスタルクロノメーター セイコーミュージアム
春眠す顔に金属飾る友/くろ
「顔にピアスをつけてる」「目とか目蓋とかジャラジャラと」「ホモにしたらいいよ」「それは(笑)」「目蓋にプラチナ四つとかの言い方にしたらいいよ」
ガーネット胸に提げ居る受難節/こばると
「なんかありそうだけど、謂れがわかんない(笑)」「受難説ってなんだっけ」「競馬が当たらない注意。毎週じゃないか(笑)」「復活までの二週間だそうです」「色が戦火のイメージはある」
カラオケ屋ヘモグロビンの色残る/りく
「カラオケで流血したのか…生理中なのかな。ヘモグロビンって何色なんだろう」「赤いのか」
二回戦
「やわらか」
やはらかい海牛持つて告白に/小川まこと
(笑)「気持ち悪いやつだな」
やはらかくシャボン玉吹く被災の地/翼
「たしかに柔らかいもんな」「被災の被が彼になってましたよ(笑)」
針供養もっともやわらかな豆腐/桃猫
「実際、豆腐でやるからな」「針が落ち着けるという気持ちになる…ただの説明になっちゃう(笑)」
やはらかなマフラー星のかほりつき/りく
「柔軟剤の宣伝みたいだな」
三月やたこ焼きどれもやはらかく/小川まこと
「あ、これは刺して作っている感じ」「屋台だったら四月だな」「花見屋台なのかな」
バーコードの髪やわらかに春の風/桃猫
「バーコード頭ですね」「なびいてる(笑)」
着ぐるみの怪獣の中やわらかし/企鵝(きが)
「中が柔らかい」「ちっちゃい子がパンチしていて、中のおっさんが柔らかいのかも(笑)」「バイトの人の視点なのでしょうね」
やはらかく曲がる高速春の雲/喜奈子
「あー」「高速ってハンドルをあまり切らないように設定されている」「これ上手」「いいですね」
※高速道路のカーブは一定の角速度でハンドルを回せるようになっている。(クロソイド曲線)
「ぐーっと曲げて、すーっと返す」感じ。
やはらかなまま君とゐる春炬燵/遊鬼
「これは昭和の歌謡」「スイート」
コンクリに陽射し柔らか佳桜忌 (けいおうき・岡田有希子の命日)/光音座
「岡田有希子の亡くなった日」「飛び降り自殺の」「あ、今日だ」「コンクリが嫌味ですね」「叩きつけられて死んでるわ(笑)」
やわらかに女工哀史を朗読す/よかちょろ屋こうたろう
「紡績工場で働く女性達の物語。今日も水虫になった」「富岡製糸場は世界遺産になったけど元祖ブラック企業だよね(笑)」
やはらかな腹を引き裂き春ともし/こはく
「戦場のレイプ」「あー妊婦の腹をぐさっと…これは春灯なのかなあ(笑)」
やわらかに羽織る春ショール似合わない/みずな
「ちょっと音が合わないかな。はおる、がいらない」
やはらかき齢でありし花菜漬/遊鬼
(笑)「じいさんばあさんだよ」「八歳です!」
やはらかな腹を見せあふ海女の小屋/こはく
「あー」「海女さん、鍛えてる感じもするかな」「潜る人は脂肪分が多いとも言う」「腹より二の腕がいいよ」「寒いから太りやすい」
ひいばぁの おっぱいとてもやわらかい/小指つめ子
(笑)「ひいばあがいい」「臍までついてる」「五歳の子みたい」
啓蟄や触角やはらかく折れて/小川まこと
「穴から出ている」「あー」「虫の感じが出ている」
やはらかな大地やはらかく耕す/遊鬼
「農業高校の歌詞みたい」(爆笑)「っぽいですね(笑)」
やわらかいままのちんちん花の夜/桃猫
(笑)「お前が努力しないから柔らかいんだよ(笑)」
やはらかき批判車でゆく遍路/喜奈子
「柔らかくないよ(笑)批判に無理がある」「カーセックスしてるんだよ」「戦車で行く遍路、がいいよ(笑)」
いややわーラ・カンパネラとか聴く男/龍
(爆笑)「ラ・カンパネラ」「辻井伸行さんの演奏で有名になった」
壺焼のやはらかいところが旨い/たろりずむ
「あー」「最後のわたのところが苦くてビールに合う」「日本酒だよ」「うまいがざっくりしてて良い。野趣溢れている」
やはらかき色を溢して春の宵/遊鬼
「帯とった感じ」「花衣をとったのかな」
やわらかいウインナーを卒業す/夢の二
(爆笑)「硬いウィンナーになったよー(笑)」「最低だ(笑)」「童貞に決まっているよ、この卒業」
やわらかと聞いて振り向く浦沢直樹/小佐治
「YAWARAという漫画が先に合って、その後に田村亮子が金メダル取ったんだよね」
やはらかく蛙になつてゆくところ/翼
「あー」
やはらかく振られて唖になりました/小川まこと
(笑)「喋れない方の。でもこれ推しともかけている感じかして面白い。振り方がめっちゃ上手かったんだね」
やはらかく抱きあつてゐる卒業歌/翼
「うーん、上手いんだけど(笑)昭和臭が漂っている」「裕次郎とか慎太郎とか」「バンカラの感じ」「肩抱き合ってがいいかな」
やはらかな君の残り香灰埋めて/りく
(笑)「線香の匂い(笑)」「枕まっちゃ嗅いでる」(笑)「確かにそんな感じ」
小川くん麗身体がやはらかそう/喜奈子
(笑)「春の小川はさらさら行くよ」
塩で食ふやわらかすぎるアスパラガス/桃猫
(笑)「岩塩のやつが上手かったんだよ(笑)」
やはらかき海女の呼吸や鳥羽の海/遊鬼
「三重県の。牡蠣や牡蠣小屋が有名」
起き抜けに子猫のやはらかさを抱く/たろりずむ
「あー」「SNS中毒の承認欲求の塊みたいな女(笑)」「むかつく女シリーズ」
水温む遺体のやはらかくなつて/こばると
(笑)「腐ってるよ」「ぶよぶよになって何倍にもなる。ガンジス河」
やはらかな線でできてる春の雲/翼
「描いてるってことか」「なるほどね」「輪郭線を描かない」「これは綺麗、どこの句会でも貰えますよ」「小銭くらい(笑)」「居酒屋で何か作ってよーって言われる(笑)」
やはらかきものに花野の変死体/こばると
「変死体が柔らかいんだね」「やわらかき手首花野の変死体。死体にフォーカスあてたらいい」「あー」
タイムカプセル春の土やはらかし/喜奈子
「あー」「小学生」「固くなってるよ」「20年後に掘ろうねって約束して。掘るのは春なんだろうね」「やわらか、でとめてもいいね」
やはらかな発声をせよ猫の恋/こばると
「あー」「発情期の声って人間みたいな声だもんね」「発生が硬くてきついかな」
思つたよりやはらかかった桜餅/翼
「桜餅のオチが弱いな(笑)」「どうせみんなおっぱいだと思ってただろ(笑)」
さっきまでやわらかかったのおじいさん/小佐治
(爆笑)「死後硬直!」(笑)「口ぶりもいい」「めっちゃいい」「もう一回チンすると柔らかくなるよ」(爆笑)
蛙踏むやはら母ちやんやつて来た/こばると
「やわら母ちゃん、母でも金とか言っていたな」「したらすぐに、の意味もある」「なるほど」
やはらかくくづれてゆける四月かな/遊鬼
「五月病一歩手前(笑)」「花粉症ってこんな気持ちなのかな」「四月は字が硬い。四角四面の四だから、それが崩れていく感じ」「あー」
タケノコをやわらかなうちに掘る密猟者/よかちょろ屋こうたろう
(爆笑)「しつこいね。やわらかいうちに掘るぞ(笑)」「ただの日記(笑)」「新聞に筍泥棒現る(笑)」
やはらかくならないヒゲや桜エビ/翼
「桜海老ってちっちゃいでしたっけ。桜海老がいっぱいかかっている食べ物?口に刺さるのかな」「静岡の清水。口に刺さるんだよ」
天高くやはらかくなつた身体かな/りく
「ちいちゃんの影送りみたいな」「もっと具体的な言葉がほしいかな。身体だと微妙に具体的じゃない」
やはらかき声の記憶や春の風邪/遊鬼
「入院患者が作りそうな句だな」(笑)
春の星ハイジの隠すやわらかパン/みずな
(爆笑)「いいなあ」「アニメの」「急にケチなキャラになったな(笑)」
筍は先つぽだけがやはらかい/翼
「食べられる部分は4割くらいだもんね」
臓物をやわらかく煮る弥生尽/企鵝(きが)
(笑)「臓物って言われると…(笑)」「ホルモンと言ってほしい(笑)」「同胞感が(笑)」
やはらかく遠慮ぶらんこ押されるの/喜奈子
「あー」「いいなあ」「押してあげるよーって友達が言ってくれるけど」「自分で漕ぎたい」「男の子がお母さんが押すのを遠慮」「変なガキ大将が押そうとしたり(笑)」「上手いですね」
やわらかく離婚届をたたみけり/企鵝(きが)
(笑)「慣れすぎだよ(笑)」「上手いですね」「紙の質がね」「けりも効いている」
あたたかくやわらかな穴新社員/桃猫
(笑)「最悪」「ひどすぎる(笑)」「レッドカード」「フェミに殺されます」(笑)
夏休み指が覚えたやはらかさ/りく
「フランス書院だよ(笑)エロ小説の書き方だよ(笑)」「帯だよ」「エロ本文体」
やわらかな声に魅かれてベッドまで/小佐治
(笑)「抑えが効いてる」「お店の感じ」「ここでしか出せない句ばかり」(笑)
やはらかきもの纏ひつく春愁/遊鬼
「良くなりそうなんだけどね」「もの、じゃなくて指とか舌にするとジャニーさんに襲われている感じがする」「男色の句としてもいいね」
やわらかい たけのこ煮たのと 父の遺影/小指つめ子
「これも江戸っぽいね」
やわらかくて取れなくて喉の餅/みずな
(笑)「死ぬやつ」「走馬灯」「呑気だよ」「それどころじゃないよ(笑)」
やはらかさすべて捨て去り残雪に/小川まこと
「地の果てに倖せありと来しが雪/細谷源二 倖せがあると北海道まで行ったが雪しかなかったという。いいよね」「残雪に」「自分の甘さを捨てたのかな」
やはらかと言ふ味のする蕨餅/遊鬼
「分からないことはないけどピンとこない」「ヤマザキのコピーみたい」
やわらかな春雷を心待ちにして/夢の二
「いいですね」「雷は偶然に来るから、待つじゃない方がいいかな」「座ってまってるとかにしたら」「待っていたら来た、とか」
殺し屋はラカンを読んでいる朧/こばると
「お、やはらか、入っていますね」「それだけだな(笑)」「哲学者」「頑張ったね!」「崩した句は少なかったからね」
※ジャック・ラカンはフランスの哲学者、精神科医
やはらかくなりし天かす朧の夜/翼
「あー」「たぬきうどんの句なのかな。酸化してるのかな。夜中にたぬきうどんを食べるのいいな」「蕎麦なんだ」
やはらかく重なり合ふて桜もち/遊鬼
「狙った感じがするなあ」
新社員 やわらかなナニか 当てられて/小指つめ子
(爆笑)「みんなストレス解消に新社員を使うな(笑)」「今年の穴はどんな穴かな(笑)」
アイスピックやわらかく刺す花まつり/みずな
「氷をカツカツってやることはあるけど、やわらかって言うかな」「肉に3センチくらい入るかなって拷問みたい」「でも頑張っているのは分かるね」
老人にやはらかい骨ありにけり/小川まこと
(笑)「骨粗しょう症。スカスカなんだよ(笑)」
やはらかき世間にありて花疲れ/遊鬼
「野毛の感じかな」
筍を柔らかくする熟女かな/龍
(笑)「長屋とかで句会やってたらうまいねーって。江戸時代から変わっていない(笑)」
春の蚊をやはらかく打つ未亡人/翼
「いいですね」「払うのか、バンと打つのか」「顔じゃないよ、蚊を、だよ」「今、未亡人って言葉は使っちゃいけないんだよ。未亡人は未亡人としか言えないじゃんね」「アフターシングルとか言葉を作る」「保留穴とか(笑)」「駄目です(笑)」
京言葉まずはやはらか茨の芽/こはく
「最初は柔らかいんだけど、ぶぶ漬けの意味も分からない」「最初、京都の人は優しいなーと思っていたけれど」
やはらかく落第を告げるメールかな/遊鬼
「お祈りはしないけど」「僕の番号が見当たりませんでした」「柔らかくメールのボタンを押す、とか閉じるがいいんじゃないかな」
新社員やはらかさうに橋渡る/小川まこと
「よく分かんない。戦地?(笑)」「新社員オリエンで吊り橋を渡らせるのかな」「橋渡るっていうと昔は労働俳句で向こう側に行っちゃう感じ」
「眉に闘志おうと五月の橋を来る/野宮猛夫 春闘の句」「いいですね」「メーデー句」「やっぱ橋っていいよね」「労働者っぽい」
やらかくなるまで煮ている遺骨かな/よかちょろ屋こうたろう
(笑)「食べる気かよ(笑)」「そういう映画があったね」
以上で終了です!!最後までお読みいただきありがとうございました!!